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研究概要

 博物館は、単に資料を収集・保存・展示するだけの場ではありません。途上国においては、国家・民族としてのアイデンティティを確立する場であり、また観光振興の要として、教育施設として、あるいは戦乱・災害からの復興の拠点としての役割を持ちます。アジア・アフリカでは、自立的・持続的な博物館活動ならびにそのための人材育成は緊急の課題となっています。

 大学共同利用機関法人・人間文化研究機構・国立民族学博物館は、1994年度以降、国際協力機構(JICA)との協力のもと、途上国を対象に、博物館学ならびに博物館の実践的技術を学ぶ研修を実施してきました。研修に参加した国のなかでも、タイ、ミャンマー、モンゴルでは、日本で研修を受けた人びとの間で国内ネットワークが構築されています。

 本事業では、国立民族学博物館が今までに培ってきたネットワークの新たな展開として、若手の人材育成を視野に入れながら、博物館学を中心とした実践的な学術基盤形成をめざします。今までの<日本=研修を実施する側>と、<タイ・ミャンマー・モンゴル=研修を受ける側>という図式を超え、互いに博物館学の研究成果や博物館活動の事例を共有し、共通の基盤を形成する関係を築きあげます。最終的には、これまでの欧米主流の博物館学・博物館研究とは異なる、アジアの文化的・社会的背景に即した独自の博物館学・博物館研究を創出し、タイ、ミャンマー、モンゴルで自立的・持続的な博物館活動ならびに人材育成の研究基盤が形成されることをめざしています。

日本側実施組織

  • 拠点機関     人間文化研究機構 国立民族学博物館
  • 実施組織代表者  須藤健一
  • コーディネータ  園田直子

相手国側実施組織

タイ

  • 拠点機関     人間文化研究機構 国立民族学博物館
  • 実施組織代表者  須藤健一
  • コーディネータ  園田直子

ミャンマー

  • 拠点機関     ミャンマー文科省ヤンゴン国立博物館
  • コーディネータ  NU Mra Zan

モンゴル

  • 拠点機関     モンゴル科学技術大学
  • コーディネータ  Ichinkhorloo LKHAGVASURENt