本事業は、日本学術振興会の科学研究費補助金研究として2016年度に開始し、2021年度に終了しました。
2022年度からは、人間文化研究機構 共創先導プロジェクト(共創促進研究)「学術知デジタルライブラリ」の
国立民族学博物館拠点(X-DiPLAS)として発展・継続しています。
フィールドワークで蓄積された写真資料をデジタル化・データベース化し、
研究に活用できるプラットフォームを提供します。
事業の目的 この事業の目的は、世界諸地域(日本を含む)において研究を展開する科研費プロジェクトの代表者を支援し、写真資料のデジタル化やデータベース化を進めることで研究の進展に貢献することにあります。
公募の趣旨
日本の研究者が世界各地で調査するさいに撮影した写真や動画などの画像資料は、調査当時の実態を記録した研究資源であると同時に、日本の学術史を反映する学術遺産でもあります。
この事業は、世界諸地域を対象として現在進行中の科学研究費助成事業のプロジェクトを対象に、これまでに蓄積された画像資料のデジタル化・データベース化を支援し、将来にわたる研究情報の集積と共有化の基盤を整備して提供するものです。
この事業の実施にあたって、進行中の科研費採択者を対象に広く公募をおこないます。
採択されたプロジェクトに対しては、写真・映像資料の整理、デジタル化とデータベース化を進め、さらには画像内容に関わるテキスト情報の入力の支援もおこなうことで、研究に活用できるデジタルデータのプラットフォームを作成して提供します。また、公開可能な画像については、国際的な共有化をはかり、分野の別を超えたオープンサイエンスの基盤を構築していきます。
支援内容
採択されたプロジェクトの代表者が所有・保管または活用の依頼を受けている写真資料に対して、利用許諾に関する手続きを行ったうえで、デジタル化・データベース化を進め、AI(画像内容の自動認識機能等)も活用しつつ、地域研究に有用な基本情報(テキスト)を付加して返却します。
このデータベースは逐次、情報を付加・充実できる仕様とし、支援期間の終了後も継続的に学術研究の展開に活用できるものとします。
支援の対象となる資料 支援を受ける科研費プロジェクトの研究代表者が自身で撮影したもの、ならびに所有・保管または活用の依頼を受けている写真資料(乾板、ネガ、ポジ、デジタル画像。プリントは除く)。なお、写真資料はデジタル化作業後に返却します。
応募資格 公募年度において進行中の、地域研究に関わる科研費プロジェクト(研究成果公開促進のプロジェクトを除く)の研究代表者。ここで言う地域研究とは、科研費に応募する際の審査区分ではなく、国内外の諸地域を対象とする研究プロジェクトを指します。
支援の流れ
1.事前調査公募プロジェクトに提供されるデータベースのサンプル画像
《「市川光雄「熱帯アフリカの森と人」コレクション」(公開済み)のトップページ》
《検索結果の画面。関連する画像が一覧できる。》
《個別写真の画面。写真の基本情報や緯度経度情報、AIタグなどが表示される。》
《キーワード索引の画面。データベースは「キーワード」「地域」「年代」などから検索が可能となる。》