以下、ID番号前のABCは支援カテゴリーを示す。カテゴリーの詳細はこちら
本プロジェクトの支援内容:
建築学者 岡崎瑠美が2004年から2020年にかけてエチオピア各地で撮影したデジタル写真5033点をデータベース化した。研究チーム内で資料を共有することで、出版や写真展などの準備作業を効率化することが期待できる。このように、本格的な成果公開にむけての準備を、新型コロナウィルス感染症流行期間中に進めることができた。
本プロジェクトの支援内容:
民族学者であり考古学者である藤井龍彦が1960年代から2000年代にかけて南米アンデス地域で撮影した写真8596点(事業開始時点でデジタル化済み)をデータベース化し、研究プロジェクト内で共有することで、当該地域社会の変化を追跡するとともに、20世紀後半に大きく前進した日本のアンデス民族学の歩みを跡付けることを可能にした。この支援は2018年度にひき続いておこなわれたもので、合計15208点の写真資料を研究利用できるようになった。
本プロジェクトの支援内容:
文化人類学者 ボルジギン ブレンサインが2000年代初頭以降に中国国内のモンゴル人村落社会(内モンゴル東部地域と東北三省)で撮影したデジタル写真5000点を、2020年度にDiPLASで構築されたデータベースに追加登録した。これにより、牧畜研究や近現代史研究への貢献をより充実したものとすることができた。
本プロジェクトの支援内容:
エチオピア研究者である田中利和が同国ウォリソ地域で撮影した牧畜・農耕文化複合とローカルイノベーションに関するデジタル写真4684点をデータベース化し、同地のモノグラフを執筆するための資料とするとともに、日本のメーカーによるローカルイノベーションとの比較を目的とした展示会で活用した。将来的には、撮影地近辺における写真展の開催も計画しており。写真をとおした日本とエチオピアの交流と、それをとおした研究の深化に役立てる予定である。
本プロジェクトの支援内容:
地理学者 赤木祥彦(理学博士)が1976年から1995年にかけてアジアの乾燥地で撮影した写真5126点(事業開始時にデジタル化済み)を、2020年度にDiPLASで構築されたデータベースに追加登録した。これにより、とくに近代以降の地域変化をより長い期間にわたって比較できるようになった。
本プロジェクトの支援内容:
文化人類学者 柳沢英輔が2006年11月から2008年2月にかけてベトナム中部地域で撮影したデジタル動画30点(mini-DVテープ、のべ27時間44分32秒)を、2020年度にDiPLASで構築されたデータベースに追加登録した。これにより、科研費プロジェクトのテーマでもあるゴングの製作と調律の地域間比較を、格段に多くの項目においておこなえるようになった。
本プロジェクトの支援内容:
文化人類学者 中村真里絵が2020年1月26日~28日にかけて撮影した南ラオスのピーポープの浄化儀礼に関するデジタル動画317本(のべ4時間46分13秒)をデータベース化し、科研費プロジェクトのメンバーや現地協力者と共有できるようにした。新型コロナウィルス感染症の流行が終息し、海外との往来が復旧してから本格的な共有が進めば、儀礼の手順や意味、変異の幅などを詳細に明らかにすることができる。
本プロジェクトの支援内容:
人類学者 栗本英世が南スーダン内戦中の2015年1月~2019年9月に首都ジュバおよびウガンダ・カンパラにあるスーダン難民村で撮影した約700点の写真を、2017年度から2019年度までにDiPLASで構築されたデータベースに追加登録した。追加登録されたもののなかには、村落部の人びとが難民として都市生活するようすも記録されている。今年度の登録により、村落部と都市部を比較することと、両者を関連づけて考察することが可能になった。
本プロジェクトの支援内容:
文化人類学者 大坪玲子が2003年から2013年にかけてイエメンで撮影したデジタル写真1859点とデジタル動画12本をデータベース化し、調査対象地域に住む人びとやそこから移出した人びとと共有を図った。今後、イエメンの風景がこれらの人びとに喚起するノスタルジーについての資料を集め、詳しく分析することが可能となった。
本プロジェクトの支援内容:
言語学者 森口恒一が1994年以降にバシー海峡を中心としたフィリピン・台湾の諸地域で撮影したデジタル画像約4744点を、2019年度にDiPLASで構築されたデータベース(より古い時期に撮影されたフィルム写真が主体)に追加登録した。これにより、生活や景観に関わる地域の変化がより長い期間にわたって比較できるようになり、その地域で活動をおこなう研究者や地域の住民にとっての資料価値が高まった。
以下、ID番号前のABCは支援カテゴリーを示す。カテゴリーの詳細はこちら
本プロジェクトの支援内容:
文化人類学者 福井勝義が1982年から1985年にかけてスーダン南部のナーリム居住域およびエチオピア南西部のボディ居住域で撮影した写真3296点をデジタル化し、2019年度から2020年度にかけてDiPLASで構築したデータベースに追加登録した。これにより、当該地域の変化をいっそう長期にわたって比較できるようになると同時に、多くの項目について経年変化を追うことが可能になった。
本プロジェクトの支援内容:
1970年代から2010年代にかけて、申請者を中心とする科研費プロジェクトのメンバー4名がマレーシア半島部のオラン・アスリ集団に関して撮影してきた写真4900枚をデジタル化・データベース化し、メンバーと現地協力者のあいだで共有できるようにした。科研費プロジェクトは、長期における人口動態を対象とするが、今回のデータベース化により、それをそんな以外の景観や物質文化の変化とあわせて論ずることが可能となった。
本プロジェクトの支援内容:
写真家 井上隆雄が1974年にインドのラダックで撮影した仏教壁画、および同氏が1975年から1978年にかけてミャンマーのバガンで撮影した仏教壁画の写真、合計6617枚をデジタル化・データベース化し、科研費プロジェクトのメンバー間で共有した。仏教学や歴史学、文化財保存学、情報連想学、芸術学を専攻とする多様な専門家による議論をとおして、記録写真にもとづく壁画再現とその現地還元を芸術実践としておこなう見とおしがついた。
本プロジェクトの支援内容:
フィリピン・マレーシア・インドネシアの三国国境海域にくらすサマ(バジャウ)の生活に関して写真家 門田修が1980年から2004年にかけて撮影した写真2445枚をデジタル化・データベース化し、定住化の進展によって大きく変化した現代の生活と撮影当時とを比較できるよう整理した。広範な人びとの利用に供することで、一国史の枠組みでは捉えきれない人びとのくらしを歴史人類学の対象とすることが可能となった。
本プロジェクトの支援内容:
社会学者 原隆一が1982年から2004年にかけてイランで撮影した写真5038点をデジタル化し、2019年度(代表者:椿原敦子)にDiPLASで構築したデータベースに追加登録した。当該地域の変化をいっそう長期にわたって比較できるようになると同時に、多くの項目について経年変化を追うことが可能になった。
本プロジェクトの支援内容:
文化人類学者 松波康男が2001年から2019年にかけてエチオピア国西部のベニシャングル・グムズ州やオロミア州で撮影した写真3108点(4×5の大判フィルムを含む)をデジタル化・データベース化した。これによりエチオピア・オロモ社会の宗教儀礼に関する研究をさらに進めるための基盤が整った。
本プロジェクトの支援内容:
世界食糧農業機関(FAO)が進める世界農業遺産のひとつ、徳島県西部の傾斜地農業システム(2018年登録)の土壌を管理するための農具や農法を中心に、2019年から2021年にかけて内藤直樹が撮影したデジタル写真2765点をデータベース化した。このことにより、同地における農業の特徴を地域の人びとや実務者が知り、学ぶための格好の教材が完成した。
以下、ID番号前のABCは支援カテゴリーを示す。カテゴリーの詳細はこちら
本プロジェクトの支援内容:
地理学者 熊谷圭知ら3名が1980年代から2000年代にかけてパプアニューギニア各地で撮影した写真3283点をデジタル化・データベース化した。このことにより、もともと人文地理学的な視点から撮影されてきた資料を科研メンバーのあいだで共有し、自然科学的な視点から分析することが可能となった。そして、現地をかならずしもすべてのメンバーが訪問しなくとも議論と理論化を進めることができるようになった。
本プロジェクトの支援内容:
農業経済学者 池上甲一が1989年から2008年にかけてタンザニア・モザンビーク・南アフリカの3ヶ国で撮影した写真3873点をデジタル化・データベース化した。申請者は、2019年にも複数の研究者がアフリカ2ヶ国で撮影した写真をDiPLASでデータベース化しており、ポスト植民地期のアフリカ農村社会を比較するための基盤が整った。
本プロジェクトの支援内容:
生態人類学者 今井一郎が1983年から1994年にかけてザンビアやマラウィで撮影した写真2767点をデジタル化・データベース化した。このことにより、アフリカ内水面域における小規模で伝統的な漁撈活動の経年的な変化(とりわけ漁具や漁船の近代化と大型化)を追跡することが可能となり、もはや現状からは想像できないかつての漁業を地域の人たちが知る機会を提供することになった。
本プロジェクトの支援内容:
文化人類学者 中田友子が1998年から2020年にかけて南ラオスの村落部で撮影した写真2962点をデジタル化・データベース化した。このことにより、ゴム・プランテーションが始まってさまざまな土地の転用がおこなわれる前と後を比較することが可能になり、かつての農山村のようすを地域の人たちが知る機会を提供することになった。
本プロジェクトの支援内容:
文化人類学者 小川正恭が1980年代後半から1990年代初頭にかけて台湾中部山地 阿里山に位置する原住民族ツォウの居住地で撮影した写真1120点(ポジフィルムだが、事業開始時にデジタル化済み)をデータベース化した。このことにより、2019年度にデータベース化した同じ時期の森口恒一写真(バシー海峡地域で撮影)と比較することが可能になり、隣接するふたつの地域の比較研究をおこなう基盤ができた。
本プロジェクトの支援内容:
科研費補助金プロジェクトの一環として、2002年から2019年にかけて研究代表者ら3名が撮影したデジタル写真2727点をデータベース化した。撮影地はタンザニア(とくに粗放的焼畑農耕民トングウェの人びと)、カメルーン(とくに狩猟採集民バカと農耕民バクウェレの人びと)、ケニア(とくに牧畜民マサイの人びと)である。データベース化により、地域と生業の違いを軸として定性的・定量的に遊びや関連した現象を比較することが可能になった。将来的には、人間性に対する理解を大きく前進させる可能性がある。
本プロジェクトの支援内容:
科研費補助金プロジェクトの一環として、2017年から2019年にかけて研究代表者ら6名が撮影したデジタル写真7835点をデータベース化した。対象となった写真は、ザンビア国ルサカ市の子どもクラブDziko Langaのメンバーとその活動を撮影したものである。データベース化された写真は、選択と順序付けをほどこされ、デジタル・ストーリーテリングをおこなうための素材として統合された。この素材は、サニテーションに関する専門知と、コミュニティのなかにある身体知や生活知との関係を明らかにするためのアクション・リサーチに活用される予定である。
本プロジェクトの支援内容:
モンゴル地域研究者 鯉渕信一が1973年から1995年にかけてモンゴルで撮影した写真171点(事業開始時にデジタル化済み)をデータベース化した。このことにより、社会主義体制崩壊前後における都市景観の著しい変化を詳細に点検することが可能となった。
以下、ID番号前のABCは支援カテゴリーを示す。カテゴリーの詳細はこちら
本プロジェクトの支援内容:
文化人類学者 福井勝義が1967年から1985年にかけてエチオピア南西部のボディ居住域やスーダン南部のナーリム居住域、ケニア北部などで撮影した写真4726点をデジタル化し、2019年度にDiPLASで構築したデータベースに追加登録した。これにより、当該地域の変化を長期にわたって視覚的に比較することが可能になった。
本プロジェクトの支援内容:
生態人類学者 佐藤弘明が1976年から2003年にかけてカメルーン熱帯雨林地帯で撮影した写真2724点をデジタル化・データベース化した。その撮影地と撮影対象は、同じ提案者により2019年度にDiPLASで構築されたデータベースと重複しており、撮影時期だけが大きく異なる。ふたつのデータベース化により、当該地域の生活や景観が長期間にわたって変化するようすが明らかになり、世代を超えた息の長いフィールド調査の効用を示すことができた。
本プロジェクトの支援内容:
社会学者 原隆一が1998年から2004年にかけてイランで撮影した写真6891点をデジタル化し、2019年度(代表者:椿原敦子)にDiPLASで構築したデータベースに追加登録した。これにより、当該地域の変化を長期にわたって視覚的に比較することが可能になった。
本プロジェクトの支援内容:
民族音楽学者 山口修が1960年代から1990年代にかけてアジア・オセアニア・ヨーロッパ・アフリカなどで撮影した楽器や音楽芸能パフォーマンスの写真をデジタル化し、2019年度にDiPLASで構築したデータベースに追加登録した。これにより、楽器製作を継承しようとしている人びととともに進められる共同研究の範囲が格段に広がり、将来的な研究の発展が見込めるようになった。
本プロジェクトの支援内容:
染色家であり著述家でもある福本繁樹が1969年から1990年にかけてオセアニア各地で撮影してきた樹皮布その他の民族美術写真1719枚をデジタル化し、2019年度にDiPLASで構築したデータベースに追加登録した。これにより、福本が収集した実物の樹皮布についての科学的情報(とくにDNA分析結果)との相互参照が可能になり、さまざまな分野の研究者が写真資料を利用する端緒を開くことができた。
本プロジェクトの支援内容:
文化人類学者 ボルジギン ブレンサインが1990年代初頭から2019年に中国国内のモンゴル人村落社会(内モンゴル東部地域と東北三省)で撮影した写真5082点(事業開始時点でデジタル化済み)をデータベース化した。これにより、グローバル化が牧畜社会に与えた広範な変化を一望できるようになり、牧畜研究や近現代史研究に貴重な資料を提供することができた。
本プロジェクトの支援内容:
科研費補助金プロジェクトの一環として、2004年から2018年にかけて研究代表者ら7名が中華人民共和国貴州省で撮影したデジタル写真8797点をデータベース化した。対象となった地域は外国人が単独で滞在することがむずかしく、いっぽうで、市場経済の浸透による景観や生活の変化が著しい。データベース化により、現場に居合わせることがむずかしい貴重な場面を、多くの研究者が資料として利用できるようになった。
本プロジェクトの支援内容:
人類生態学者 蒋偉宏が2010年から2012年までに南中国とラオスで撮影したデジタル写真3222点を、2019年にDiPLASで構築されたデータベースに追加登録した。これにより、国家主導の大規模開発にさらされている地域の変化をより長期間で追跡できるようになり、資料的価値を高めることができた。
本プロジェクトの支援内容:
地理学者 赤木祥彦(理学博士)が1968年から1995年にかけて世界各地の乾燥地(南北アメリカ、アフリカ、アジア、オセアニア)で撮影した写真1576点(事業開始時にデジタル化済み)をデータベース化した。これにより、人類文明の発祥となった地域の自然条件を明らかにするとともに、近代におけるさまざまな変化がこうした地域でどのような連鎖をひき起こしてきたかを考察する資料が整備された。
本プロジェクトの支援内容:
文化人類学者 柳沢英輔が2006年から2018年にかけてベトナム中部地域で撮影したデジタル写真707点(内9点は動画)をデータベース化した。写真と動画の多くは、科研費プロジェクトのテーマでもあるゴングの製作と調律に関わるもので、地域ごとの差異を比較することが可能になった。
本プロジェクトの支援内容:
仏領ニューカレドニアに住む日本人移民が撮影した写真647点(撮影時期は1897年頃から1960年頃、事業開始時点でデジタル化済み)をデータベース化した。このことにより、新型コロナウィルス感染症の流行で地域間の移動が制限される状況において、写真を提示しながら撮影されているものや撮影時の状況を詳細に聞きとることができるようになり、家族レベルでのみ用いられていた写真の歴史資料化を進めることができた。
本プロジェクトの支援内容:
社会人類学者 松原正毅が、1992年から97年にかけて新疆ウイグル自治区、青海省、ロシア、モンゴル国で撮影した、遊牧民・都市住民・遺跡・バザール等に関する5493点のポジ・フィルムのデジタル化・データベース化をおこなった。これによって、調査困難地域であった地域における社会主義経験に関する学術資料の蓄積がはかられたとともに、本科研プロジェクトの研究成果公開を促進することが可能となった。
本プロジェクトの支援内容:
文化人類学者 島村一平が1990年代~2000年代初頭かけて撮影したモンゴル仏教に関する写真(3917点)・ビデオテープ(41巻)をデジタル化し、2018年度に作成済のデータベースに追加登録した。これによりコレクションが完成し、当時のモンゴルにおける宗教実践の在り方と現代における実践の時系列変化を追う網羅的な比較研究が可能となった。ビデオテープは一部劣化が進行し始めていたが、デジタル化によって貴重な研究データを救出することができた。
本プロジェクトの支援内容:
生態人類学者 林耕次が、1998年から2002年にかけて撮影した、カメルーンのピグミー系狩猟採集民に関する4683点の、ポジ・フィルムのデジタル化・データベース化をおこなった。これによって、狩猟採集民の定住化過程、生活様式の変化に関する写真の学術資源化とともに、定住に伴うサニテーション問題を解明する本科研プロジェクトの可視化を実現することができた。
本プロジェクトの支援内容:
文化人類学者 杉山祐子が1983年~2014年にかけてタンザニア(ドドマ州)およびザンビア(北部州)、日本国内(青森、岩手、福島、高知)において撮影した写真(855点)をデジタル化・データベース化した。これによって、消滅しつつある在来農法の記録や変容しつつある農村の様相の記録と、同地域で1930年代に記録された農法や農村の様子との比較が可能になった。また展示などを通じた研究成果の社会的還元が推進された。
本プロジェクトの支援内容:
文化人類学者・農業経済学者の鶴田格がタンザニア中央部のゴゴ人社会を対象に2010年から2019年にかけて撮影した写真(8096点、内146点はビデオ)と黒田真が撮影した(502点)、また杉村和彦が1986年から1990年代初頭にかけてザイール(現コンゴ民主共和国)東部の熱帯雨林の焼畑農耕民を撮影した写真(4196点)をデジタル化・データベース化した。これにより、この研究プロジェクトで進められている地域間比較(東アフリカ半乾燥地の農牧民と熱帯雨林の焼畑農耕民の生業形態変容の比較)が容易となった。
本プロジェクトの支援内容:
文化人類学者 福井勝義が1970年代にエチオピア西南部において牧畜民ボディに関する長期のフィールドワークをおこなったときの写真の一部(6164点)をデジタル化・データベース化した。これによって牧畜民ボディの当時の文化の復原や西南部諸民族の文化要素の分布に関する未知の情報の可視化が可能になるなど、文化進化研究の資料基盤を提供することができた。
本プロジェクトの支援内容:
福本繁樹が、1960年代以来撮影してきた、オセアニア民族美術写真(ポジ・フィルム等)4928点のデジタル化・データベース化をおこなった。タパ(樹皮布)を主な撮影対象のひとつとする一連の画像は、タパの拡散を軸としたオセアニアの人類史解明を目的のひとつとした本科研にとって重要な資料となった。
本プロジェクトの支援内容:
民族音楽学者である山口修がハワイ大学修士課程在学中の1960年代半ばから1990年までに、アジア・オセアニア各地の楽器製作や演奏等を記録した写真(5033点)をデジタル化・データベース化した。これにより楽器の材料枯渇や製造技術伝承の危機に面する製作者や市民団体と情報共有が容易になるなど、研究・実践の発展に貢献することができた。
本プロジェクトの支援内容:
言語学者 森口恒一が1970~90年代にバシー海峡を中心としたフィリピン・台湾の諸地域でおこなった現地調査において撮影した約6628点のフィルムをデジタル化・データベース化した。研究プロジェクトの基礎資料とその活用基盤の整備によって台湾原住民族の社会状況と隣接地域であるフィリピンのそれとの比較が可能となった。
本プロジェクトの支援内容:
社会学者 原隆一が、1975年から97年にかけてイランにおいて撮影した、ネガおよびポジ・フィルム3900点のデジタル化・データベース化をおこなった。本写真コレクションに収蔵された撮影対象は、都市、農村、風景等を含む多岐にわたるものである。デジタル化・データベース化された画像は、服喪儀礼の通時的変化の解明を目的とした本研究の、重要な資料となる。
本プロジェクトの支援内容:
文化人類学・社会人類学者 石井洋子らが撮影した、ケニア共和国出身のギクユ人の社会生活に関する人類学的フィールドワーク写真、、ケニアの地理学的写真資料6788点のデータベース化をおこなった。当該写真コレクションの内容は2つに大別される。ひとつは1990年代から2000年代にかけてのケニア農村の社会変容に注目したもの、もうひとつは2015~16年にかけてのアメリカ合衆国に移住したギクユ人に焦点をあてたものである。データベース化によって、自由化に翻弄された時代のケニア農村、および移住先での暮らしを学術資源化することができた。
本プロジェクトの支援内容:
人類生態学者 蒋偉宏が、2002年から2009年まで撮影した、南中国およびラオスにおける、生活、生業、保健衛生環境を主要テーマとする3445点の写真資料のデータベース化をおこなった。当該地域社会は、この20年の間に国家の開発計画に沿うかたちで大きな変容をとげてきた。本データベースは、この変容を可視化するための重要な研究資料となる。
本プロジェクトの支援内容:
文化人類学者 中村亮が、2000年以降研究・調査を継続してきた、タンザニア、キルワ島で特に研究初期に撮影された写真資料1149点のデータベース化をおこなった。これにより「インド洋西海域世界の比較研究」のための写真資料の整理が促進された。
本プロジェクトの支援内容:
地理学者 手代木巧基が、2006年から16年まで、ナミビア共和国において撮影した、560点のデジタル写真のデータベース化をおこなった。データベース化によって、本科研プロジェクトの課題である「放牧地における景観の分断化」に関する可視的考察をすすめることができた。
本プロジェクトの支援内容:
文化人類学者 栗本英世がスーダン内戦末期から2018年までに撮影した南スーダンの人びとの姿を記録した写真・ビデオ(5697点)をデータベース化した。これらを2017~2018年度にデジタル化・データベース化した写真コレクション(1978年~86年に南スーダンにて撮影、1988年~99年にエチオピアおよびケニアにて撮影)に追加登録し、「東北アフリカ民族誌」の写真コレクションが完結した。これにより当該地域における複雑な相互関係やからまり合いの分析を跡付ける写真資料の網羅的な検索・抽出が可能となり、研究の飛躍的進展に貢献することができた。
本プロジェクトの支援内容:
島村一平が1990年から2000年にかけてモンゴル国、内モンゴル、ソ連で撮影した「モンゴル仏教のグローカル実践に関する学際・国際的地域研究」に関する写真4074点、およびビデオテープ114巻をデジタル化・データベース化した。これを研究プロジェクト内で共有することで、モンゴルにおける宗教実践の在り方を時系列的に比較することが可能となり、宗教実践の変容がより明確となるなど、本研究に新たな視座を提供することができた。
本プロジェクトの支援内容:
民族学者であり考古学者である藤井龍彦が1966年から1990年にかけて南米アンデス地域で撮影した写真6607点をデジタル化・データベース化し、研究プロジェクト内で共有することで、当該地域社会の変化を追跡するとともに、20世紀後半に大きく前進した日本のアンデス民族学の歩みを跡付けることを可能にした。
本プロジェクトの支援内容:
文化人類学者 杉山晃一が1963年から1964年にかけてインド東部ムンダ社会で撮影した農耕や宗教儀礼に関する写真2501点をデジタル化・データベース化し、研究プロジェクト内で共有することで、当該地域社会の変化を追跡することを可能にした。
本プロジェクトの支援内容:
考古学者 寺田和夫ならびに東京大学アンデス調査団が1979年から1985年にかけて撮影したアンデス考古学に関する写真5000点をデジタル化・データベース化し、研究プロジェクト内で共有することで、60年にわたる日本のアンデス考古学の歩みを跡付けるとともに、展示等を通じた現地への成果還元を可能にした。
本プロジェクトの支援内容:
栗本英世が1988年から1998年にかけて撮影した東アフリカ多民族社会に関する写真(主としてエチオピアで撮影)約2640点をデジタル化・データベース化し、研究プロジェクト内で共有することで、当該地域社会の変化を追跡することを可能にするとともに、研究成果の現地還元を促進した。この支援は、2017年度からひき続いておこなわれたもので、合計して約6598点の写真資料を研究目的で利用することを可能にした。
本プロジェクトの支援内容:
文化人類学者 片倉もとこが1968年から2003年にかけて撮影したアラブ文化に関する写真1280点をデジタル化・データベース化し、研究プロジェクト内で共有することで、当該地域社会の変化を追跡することを可能にした。この支援は、2016年度および2017年度の支援にひき続いておこなわれたもので、片倉もとこ記念沙漠文化財団が独自にデジタル化していた写真を含めて約14362点の写真資料すべてが研究目的で利用可能となった。
本プロジェクトの支援内容:
福田雄が2014年から2017年にかけてインドネシア共和国アチェ特別州で撮影した州主催のスマトラ島沖地震津波記念行事に関するデジタル静止画像1700点をデータベース化し、研究プロジェクト内で共有することで、自然災害に関する記憶の継承実態を記録するとともに、展示等を通じた現地への成果還元を可能にした。
本プロジェクトの支援内容:
牟田口章人が2016年および2018年に中国内蒙古自治区の内蒙古博物院および内蒙古文物考古研究所で撮影した古代染織(遼代染織)の発掘品に関する写真5747点をデータベース化し、研究プロジェクト内で共有した。これにより日本の染織類との比較対照が可能となり、東アジアの染織史研究発展へむけた展望をえることができた。
本プロジェクトの支援内容:
岡正雄が1923年、1963年、1977年にアラスカ州アナクトブク・パスで撮影した、文化人類学資料写真、1131点をデジタル化・データベース化した。デジタル化・データベース化された画像は、当該科研のテーマである「不確実性との向き合い方」の考察の重要な資料となった。また、岡正雄画像資料のデジタル化・データベース化は日本の文化人類学史の研究の進展に大きく貢献するものでもある。
本プロジェクトの支援内容:
藤本武、小松かおり、安渓貴子、佐藤靖明、藤岡悠一郎、石山俊が1994年から2018年にかけて撮影した、アフリカ食文化および食料主権に関する画像1352点をデジタル化・データベース化し、科研プロジェクトメンバー内で共有した。これによって、多様なアフリカ食文化と現代の食糧主権問題に関する研究を進捗させることができた。
本プロジェクトの支援内容:
林勲男、牧紀男、石川新一が2000年から2009年にかけてパプアニューギニア、サンダウン州沿岸にて撮影した「パプアニューギニア、ニューギニア島沖地震の被災地とその周辺地域」に関する調査写真2551点をデジタル化・データベース化し、研究プロジェクト内で共有した。これにより調査者自身の営為と被災地の人びとの営為を比較分析することに成功し、展示等を通じた現地への成果還元の展望を開くことができた。
本プロジェクトの支援内容:
小長谷有紀が1985年から1989年にかけて撮影したモンゴル研究に関する写真(主として中国内モンゴル地域で撮影したもの)約4000点をデジタル化・データベース化し、研究プロジェクト内で共有することで、当該地域社会の変化を追跡することを可能にした。また、小長谷有紀が別途に独自でデジタル化していた写真(主としてモンゴル国で撮影したもの)約5600点もあわせてデータベース化し、地域間比較も可能にした。
本プロジェクトの支援内容:
文化人類学者 片倉もとこが1982年から2003年にかけて撮影したアラブ文化に関する写真(主としてアラビア半島ならびに中東各国で撮影したもの)5000点をデジタル化・データベース化し、研究プロジェクト内で共有することで、当該地域社会の変化を追跡することを可能にした。この支援は、2016年度の支援からひき続いておこなわれたもので、片倉もとこ記念沙漠文化財団が独自にデジタル化していた写真を含めて約14000点の写真資料を研究目的で利用することを可能にした。
本プロジェクトの支援内容:
文化人類学者 松原正毅が1991年から1992年にかけて中国新疆ウイグル自治区で撮影した写真約4700点をデジタル化・データベース化し、研究プロジェクト内で共有することで、当該地域社会の変化を追跡するとともに、資料共有の国際化を促進した。
本プロジェクトの支援内容:
栗本英世が1978年から1985年にかけて撮影した東アフリカ多民族社会に関する写真(主として南スーダンおよびケニアで撮影)約4000点をデジタル化・データベース化し、研究プロジェクト内で共有することで、当該地域社会の変化を追跡することを可能にするとともに、研究成果の現地還元を促進した。
本プロジェクトの支援内容:
椿原敦子と共同研究者 黒田賢治が撮影したデジタル静止画像約800点および動画約300点をデータベース化し、研究プロジェクト内で共有することで、複数の調査地点の地域間比較を可能にするとともに、展示等を通じた成果の社会還元に向けての準備を進めた。
本プロジェクトの支援内容:
小磯学と他の共同研究者6名が撮影したデジタル静止画像約2100点をデータベース化し、研究プロジェクト内で共有することで、複数の調査地点の地域間比較を可能にするとともに、研究成果の現地還元を促進した。
本プロジェクトの支援内容:
瀬木志央が撮影したデジタル静止画像約200点をデータベース化し、研究プロジェクト内で共有することで、当該地域社会の変化を追跡することを可能にするとともに、研究成果の現地還元を促進した。
本プロジェクトの支援内容:
飯田玲子が撮影したデジタル静止画像約450点および動画約20点をデータベース化し、研究プロジェクト内で共有することで、当該地域社会の変化を追跡することを可能にするとともに、展示等を通じた成果の社会還元に向けての準備を進めた。
本プロジェクトの支援内容:
およそ半世紀前から、日本の地理学者・小堀巌並びに文化人類学者・片倉もとこががアラビア半島で撮影した写真資料約7000点をデータベース化し、研究プロジェクト内で共有化することで、当該地域社会の変化の追跡を可能とするとともに、展示等を通じた現地への成果還元を可能にした。
本プロジェクトの支援内容:
片岡修が1980年代以降現在まで従事してきたミクロネシアにおける巨石文化の発掘・研究で蓄積されてきた写真資料約9000点をデジタル化・データベース化し、研究プロジェクト内で共有化することで、ポーンペイ島ナンマドール遺跡をはじめ、ヤップ島、パラオ島における巨石文化の成立と社会の複雑化のプロセスの考察を支援するとともに、展示等を通じて、遺跡の保存・保護に向けた提言を可能にした。
本プロジェクトの支援内容:
森田剛光が推進する滞日ネパール人の生活実践と故地ネパールとの関係の研究を通じて蓄積されてきた森田剛光・大西保(登山家)・稲葉香(写真家)撮影によるネパール関係写真資料約2000点をデータベース化することで滞日ネパール人、ならびに撮影地であるネパール在住者の間での写真資料の共有化を促進し、ネパール人のアイデンティティに関する研究の進展をはかるとともに、研究成果の現地還元を促進した。
本プロジェクトの支援内容:
市川光雄が過去40余年にわたって今後民主共和国、コンゴ共和国、カメルーン、ザンビア等、中部アフリカ各地において撮影した先住民関係の写真資料訳6000点をデジタル化・データベース化し、研究プロジェクト内で共有化することで、当該地域の社会と自然環境との関係の変化を跡づけることを可能にした。
本プロジェクトの支援内容:
嶋田義仁が代表を務めるアフロ・ユーラシアの内陸乾燥文明の歴史生態人類学的研究によって蓄積された写真資料約8000点をデータベース化し、研究プロジェクト内で共有化することで、人類文明史において重要な役割を果たした、サハラ砂漠から、中東、中央アジア、モンゴル、旧満州に至る地域で成立した諸文明の遺産の比較研究の推進を支援するとともに、展示等を通じた成果の社会還元を実現した。