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大学共同利用機関法人 人間文化研究機構 国立民族学博物館

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概要

人類は、世界各地でさまざまな道具や儀礼具、建造物、歌や踊り、口承伝承などを創り出してきた。ところが、1980年代以降のグローバル化の急激な進展により、その多くが消滅したり活力を奪われたりしている。このため、人類の文化遺産としての民族文化の継承と創造の問題についてグローバルな視点から取り組む必要がある。
国立民族学博物館は、開館以来半世紀にわたって世界の民族文化を研究し、多様な民族資料とそれらに関する情報を集積してきた。そして、2014年からフォーラム型情報ミュージアムと呼ばれるプロジェクトを立ちあげ、2016年からは人間文化研究機構の活動の一環として「人類の文化資源に関するフォーラム型情報ミュージアムの構築」と題するプロジェクトを推進して、有形・無形の資料やそれらに関する情報を「人類の文化資源」として同時代の人々と共有し、かつ後世に伝える基盤を整えてきた。
2022年に始まった本プロジェクトでは、先行するプロジェクトの成果の上に立ち、フォーラム型人類文化アーカイブズ(多言語によるフォーラム機能をもつマルチメディア対応のデジタル・アーカイブズ)の構築をいっそう推進し、100万点以上に及ぶ本館所蔵の学術資源の継承と国際的共有を安定的なものとする。そのことをとおして、国内外の研究機関や大学、博物館ならびに文化の担い手である現地社会との協働を深化させ、国際的な共同研究を進めて教育研究活動の中核基盤拠点を形成する。
本プロジェクトは、(1)特定の文化資源に関する国際共同研究の実施とその成果のコンテンツ化・多言語化、(2)フォーラム型情報ミュージアムで構築したシステムを継承・発展させるかたちでのシステム運用、(3)地球規模で生じている人類文化の解明と人類社会の将来像の探究からなる。本プロジェクトをとおした機関間連携によって、世界規模での資料共有化・共同利用化を促進し、協働型の人文学を構築することで、研究者のみならず文化伝承者や一般市民までもが持続的に研究・教育、文化伝承・創造に携われる人類社会を実現したい。

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基盤型プロジェクト[4年以内]
オーストラリア先住民資料(代表:平野智佳子)
オセアニア資料アーカイブス(代表:丹羽典生)
推進型プロジェクト[2年以内]
徳之島・奄美大島の芸能資料(代表:笹原亮二)
稲作調査団タイ写真資料(代表:平井京之介)
台湾資料デジタルアーカイブ(代表:野林厚志)
資料集
出版物等成果を公開しています。
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フォーラム型情報ミュージアムプロジェクト
これまでに実施されたプロジェクトが閲覧できます。
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