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1855年3月、私はデューク・オブ・ポートランド号に乗ってロンドンを出発した。乗客の中にはニュージーランドのセルウィン主教と、セルウィン主教を 補 佐するJ・C・パティソン牧師(後のメラネシア主教)とカーター牧師がいた。この航海の記憶は、楽しいことばかりだった。特別室の乗客でもない限り、移民 船の毎日は現在の船旅とかなり違うものだった。だが、当時私は若く、不便な船上生活など気にも掛けなかった。航海中、私はパティソン牧師の聖書教室に参加 した。この旅で、精神的な感化を特別に受けたという覚えはない。しかし、神は、私がこれまで出会った中で最も崇高で素晴らしい人物と巡り会う機会を与えて くださった。このことに私はずっと感謝している。セルウィン主教は、マオリ語の教室を開いており、私はこれにも参加した。この時、主教が教えてくれた現地 の名称の正しい発音を、私は今でも覚えている。